エンディングノートは、生活のさまざまな「もしも」の時に備えて、自分の大切な情報を一冊にまとめ、備えるノートです。
家族やまわりの人たちに伝えたいことを書き込みます。横浜市ですと各区が作って区民に配布説明しています。本屋さんに行くといろいろなタイプのものを販売しています。
当事務所は、私が責任者をしていた横浜商科大学地域産業研究所が作成したエンディングノートを使用して説明をします。
エンディングノートには、何を書けばいいの?
円満な相続を確実にするために「遺言書」が大きな役割を担います。
1.遺言書を書いている場合誰にどの財産を相続させるか、自分の意思を明確に示すことができます。
2.遺言書を書いていない場合相続人全員の協議により遺産の分割を決めることになります。時間もかかりますし、時として面倒なことが起きます。最終的に「遺産分割協議書」を作成することになります。
協議がなかなかまとまら
ないこともあります。
相続は誰にでも訪れる手続きです。
相続は、亡くなった方の財産やそれに属するさまざまなものを引き継ぐことです。家族がいれば、いずれは誰でもが経験することです。「遺産分割協議書作成」の際にもめるのはどんな家庭でもあり得ることです。別居で行き来の少ない親族は相続財産を調べるだけでも大変です。
相続の発生後にやるべきことや各種の起源がある手続きがあります。
相続で引き継ぐものにはプラスとマイナスの財産があります。相続人は、誰になるか、優先順位を確認して確定します。遺言書があれば、その内容が遺産分割で優先されます。相続財産の名義の変更や登記、相続税の申告・納付へと進みます。
エンディングノートや終活で取り扱っていることは「高齢者法」に関係する事項です。
高齢者法とは、社会保障法、労働法、民事法、医事法などといった各領域でそれぞれ取り扱っている高齢者に関わる法的課題を、体系的・横断的・学際的に取り扱う、高齢者に着目した法分野です。
高齢者特有の法的な課題に焦点をあてることで、高齢者の権利保障を進め、その尊厳の保障をめざあししています。アメリカでは「ジェロントロジー(老年学・高齢社会総合研究)は多くの大学で研究されていますが、日本では東大、横浜国大、桜美林大学などまだ一部の大学が講座を持っているだけでこれから重要になる分野です。これらの内容は基本的に紛争性が少ないので全国各地の5万人弱の行政書士の専門家が「街の法律家」として、かかりつけ医のような感じて取り組むべき課題だと思います。
参考になる本:
『高齢者法ー長寿社会の法の基礎』(2019)
樋口範男・関ふ佐子編、東京大学出版会。
『高齢者法』山口浩一郎・小島晴洋著(2002).
『東大がつくった高齢社会の教科書』(2019)
東京大学高齢社会総合研究機構編著、
東京大学出版会。
上記図書は、私の神奈川大学での講義 「高齢社会のマーケティング」)講義名 地域経営論でに教科書、参考書として使用しています。